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もの忘れ AMNESIA

もの忘れとは

もの忘れ

人の記憶力というのは、20代をピークに徐々に衰えていきます。

このようにもの忘れというのは、自然な老化現象のひとつでもあるのです。

そうは言いましても、高齢者となって人の名前が思い出せない、過去に旅行した場所を忘れたといったことが多くなると、記憶力の低下などによって引き起こされる認知機能低下による認知症を心配される方も多いことと思われます。

認知症について

認知症は、進行するとコミュニケーションをとることが難しくなるほか、認知力や記憶力が著しく低下していきます。それによって自立した生活が困難になります。

そもそも認知症は、記憶障害、見当識障害(日時や場所、人物等を認識できなくなる)、実行機能障害(計画を立てて行動することができない)、判断力の低下、失語、失行・失認などの中核症状だけではありません。

これに伴って周辺症状も見受けられるようになります。この場合、行動面としては、暴言・暴力、徘徊、失禁・不潔行動などの行為がみられ、精神面では、うつ症状、幻覚、妄想、不安・焦燥などが現れるなどします。

また一人暮らしでなくとも、ご本人はできるだけ負担をかけたくないと思うほか、最近の動向から心配で仕方ないと感じているご家族の方もいることでしょう。認知症は現時点では治癒することはありませんが、早期発見ができれば進行を遅らせることはできます。

できるだけ自立した生活を過ごせるようにするためにも以下で挙げる項目に心当たりがあれば、当院で一度検査を受けられることをお勧めします。このほか同居されるご家族の方からのご相談にも応じます。お気軽にお問合せください。

以下の症状に心当たりがあれば一度ご受診、ご相談ください

  • 最近もの忘れをよくする
  • 時間や今いる場所等がわからない
  • 性格が一変してしまった
  • 判断力や理解力の低下がみられる
  • 何をするにも意欲が感じられない
  • 常に不安を感じている など

もの忘れと認知症の違い

先にも述べましたが、加齢に伴ってみられるもの忘れと認知症とでは、同じ忘れるにしてもその内容は異なります。その違いに関してですが、もの忘れは自分が体験したことは覚えていて、一部を忘れている状態です。例えば、食事をしたことは覚えているが、メニューを思い出せないといったことです。

一方、認知症の患者さまでは体験したこと(食事)も忘れているので、食事をしたかどうかも覚えていないという状態になります。

ただこの材料だけで自己判断するのは至難の業です。認知症の発症が疑われる特徴があれば、速やかにご受診されるようにしてください。

認知症に関する検査

まずは面談形式で患者さまだけでなく、ご家族の方からもお話を聞きます。また、認知症では様々な症状がみられますが、それらが別の疾患の症状ではないのかを確認するための検査として、血液検査、心電図検査などを行っていきます。

また画像検査として、脳の萎縮の程度や脳内血管の様子を調べるためにCTやMRIなどの検査機器を使用していきます。

このほか神経心理学検査というのもあります。これは簡単な質問に答える、記憶力や計算する能力を調べるための試験形式のものなど種類はいくつかあります。よく知られているのが、HDS-R(改訂長谷川式簡易知能評価)、MMSE(ミニメンタルステート検査)です。

認知症の種類

一口に認知症と言いましても、70種類程度あるとしています。ただ日本人の全認知症患者さまの約85%を占めるのが、アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症、血管性認知症の3つの認知症で、これらは三大認知症と呼ばれています。

アルツハイマー型認知症

脳の中に異常なタンパク質(βアミロイドタンパク質 等)などが蓄積し、それによって脳の神経細胞が減少するなどして脳が委縮してしまうのがアルツハイマー型認知症です。女性の患者さまが多く、全認知症患者さまの半数を占めるとも言われています。

発症初期は、もの忘れがみられるようになります。症状が進行すると、経験したことはすぐ忘れる、日時や場所を把握できない、家族の顔を思い出せないなどの認知機能障害がみられるほか、認知症に伴う周辺症状として、何事にも関心を示さない、妄想、徘徊なども現れるようになります。

レビー小体型認知症

アルツハイマー型認知症に次いで患者数が多いとされる認知症です。この場合、レビー小体というタンパク質の塊が脳(主に大脳皮質)の神経細胞の中に溜まることで、同細胞が損傷を受けるなどして発症するようになります。

主な症状ですが、レビー小体型認知症は、時間帯や日にちによって症状の現れ方が異なります。そのため発症に気づきにくいこともあります。

なお発症初期は記憶障害がわかりにくいです。そのほかでは、注意力の欠如、ゆがんでものが見えるといったもの、さらに頭がハッキリしている時もあれば、ボーッとしている時もあるなど認知の変動もあります。

また周辺症状では、幻視、抑うつ症状、睡眠中に大声を出す等の異常行動のほか、身体ではパーキンソン症状(筋肉がこわばり、手足が震える 等)、自律神経症状(立ちくらみ、異常な発汗、だるい 等)などがみられます。

脳血管性認知症

主に脳血管障害(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)を発症することで、周囲にある脳の神経細胞が損傷を受け、それによって引き起こされる認知症が脳血管性認知症です。このタイプは男性の患者さまがよく見受けられます。

よくみられる症状ですが、脳血管障害を受けた部位や血管損傷の程度によって変わるとも言われています。脳血管性認知症では、障害を受けた脳血管と正常な脳血管の両方が存在することになるので、「まだら認知症」という症状が現れます。

そのため、意欲は全くみられないものの、記憶力や判断力は維持されているといった状態になることがあります。このほか周辺症状として、せん妄、神経障害(手足の麻痺、感覚障害 等)、血管損傷を受けた部位によっては言語障害が起きることもあります。